好きを仕事に。あなたに寄り添うお花のスペシャリスト|フラワーデザイナー Yokoさんインタビュー
Phnom Toi(プノントイ)をもっと知るためのインタビュー企画が始まりました。
第2回目の今回は、「ヒノキローズBOX」の制作でご協力いただいているフラワーデザイナー Yokoさんのご活動を紹介します。Yokoさんがどのような活動をしているか、フラワーデザイナーになるまでの人生の道のり、そしてPhnom Toiが微力ながら、そこにどのような形で関わらせていただいているかを紹介します。
最終更新日 2023/5/29
インタビュー・執筆 Keisuke Inoue
Yoko
フラワーデザイナーとしての道のりと今
ーーYokoさん、今日はよろしくお願いします。
まずは、Yokoさんのお花のお仕事についてお伺いできますか?
現在フラワーデザイナーとして、主にブライダルのアーティフィシャルフラワー(生花のような高品質な造花)のブーケ等のオーダー制作やレッスンを行っています。ご縁があった花嫁様たち皆さんを愛おしく思っていますし、とても幸せな仕事です。
クライアントには企業様やカメラマンさんもいます。華やかでエレガントなブーケを得意としていて、主にホテル婚の花嫁様たちが多いです。
講師として、デザイナーになってお仕事をしたい方向けへのレッスンも行なっています。お花の技術だけでなく、ブランディング、販売学やSNSでの発信等も大切ですので、販売知識についても指導をします。
ーー幼い頃からお花が好きだったのですね。
講師を目指したきっかけと関わりがあるのでしょうか?
母がお花好きで、床の間などにいつも季節のお花がありました。庭でバラを20種類ほど育てているなど、お花は身近なところにありましたが、最初は全く縁のない世界にいました。
大学は政治経済を学び、新卒で総合商社系のコンサルティング会社の総合職として働きました。パリ、ミラノ、NY、香港に支社がありブランドやコンテンツのライセンスビジネスに従事し、海外出張や、深夜帰宅もいとわず忙しく働いていました。
結婚退社後、出産し、自分の趣味を持とうと生花教室に通い資格を取得しました。
コロナ禍にオンラインで色々な出会いがあり、”好きなことを仕事にすること”により真剣に向き合おうと、東京アーティフィシャルフラワー協会(TAA)に入りました。ウェディングブーケデザイナー、講師の資格を取り、SNS集客や販売など、”好きなことを仕事にしていく”ために必要なことも学びました。恩師や魅力的な先生方のほか、年齢も環境も違うけど同じ志の仲間との出会いにも恵まれ幸運でした。
“好きを仕事にすること” は、才能ある選ばれた人にしかできないことだと思っていましたが、集客や販売のことをちゃんと学べば、誰にでも可能です。講師として、人のお役に立てる事もやり甲斐があります。
ーーどのようにすればフラワーデザイナーになれるのでしょうか?
資格を取得する事が一番の近道です。自分が好きな先生から学ぶこと。
また、お花の技術を学ぶ事も勿論重要ですが、「これが好き」という気持ちや個性が一番大切です!私自身もまだ勉強し続けています。
ーー生花資格を取得する過程で苦労した出来事はありましたか?
子育てしながらの試験勉強が大変でした。子供の習い事の待ち時間や、夜中や早朝に練習を重ねていました。
実技試験に出る花材は未知なのと、時間制限があるので、速さと美しさの両立のため、その型の美しさがどこに宿るか分析して本質を掴むことを意識して取り組んでいました。
Phnom Toiとの出会いとヒノキローズBOXの誕生
ーーPhnom Toiには里山ウエディング企画からご協力いただいていますが、依頼を承諾していただいた理由は何でしょうか?
一番の理由は、里山ウエディングの企画でお会いした絵里香さんと真知子さんのお人柄に惹かれたからです。
また、以前からロスフラワー等SDGsに関心を持っていまして、社会貢献を目標に掲げているPhnom Toiの活動内容に共感したからです。
里山ウエディングロケーションフォト第一弾 in大阪茨木
ーー4種類のヒノキローズBOXをデザイン監修していただきましたが、それぞれどのようなイメージでデザインされたのでしょうか?
大切にしたのは、Phnom Toiが考える四季のイメージコンセプトです。4種類のヒノキローズBOXの名前は絵里香さんが命名されたのですが、そのワードチョイスに感動しまして、彼女が思い描いた情景を崩さず、追体験する気持ちでそれぞれデザインしました。全てユニセックスで頼まれたので、女性らしくなりすぎないように心掛け、ペルソナも明確に設定しました。
まずMEBUKIですが、こちらは立春を迎えて樹木や山の小さな草花が芽吹く様相をデザインしました。そのため色合いははっきりとしたものではなく、ふんわりで軽やかなトーンを意識しました。
ヒノキローズBOX -MEBUKI-
次にKONATSUは、絵里香さんが森林から見える夏をイメージされていたため、日差しは感じるものの、暑苦しさは無いので、涼し気な青色をチョイスしました。そこに樹木の果実のような黄色を加えて、勢いのあるグリーンをポイントに、山の夏を感じられるデザインに仕上げました。
ヒノキローズBOX -KONATSU-
AKANEは、秋が深まり冬の訪れの前の寂しさ、季節の移ろいをイメージしました。シックで上品なボルドーカラーをベースに、華やかな山の恵みを感じられる実ものをポイントに取り入れました。
ヒノキローズBOX -AKANE-
最後にHISUIですが、こちらは都会の冬にはない、自然の厳しさを感じる氷点下の世界観、針葉樹林を想起させるデザインにしました。雪が降り積もる北海道やシベリアの極寒地の透明感を意識し、そこに樹氷が舞ってキラキラしているイメージを表現しています。
ヒノキローズBOX -HISUI-
ーーYokoさんの技術が生かされている点は、お客さんの意見に寄り添ってデザインするということでしょうか?
デザイナーや制作側と企業間の調整役の経験があり、思いを汲み取り言語化したり、形にする事が好きです。Phnom Toiが木のブランドであることから離れないように、オーナーのコンセプトに寄り添って、ターゲットに届ける事が第一で、その過程で私らしさが出せたら嬉しいです。
ーーYokoさんが大切にされている、お仕事上での姿勢・考え方について教えてください
全力で寄り添う事です。常に花嫁様やクライアントにとって、クライアントのターゲットが笑顔になるような、最高のご提案をしたいと思うので、ヒアリングして目指すところから逸れないようにしています。人とのご縁や信頼関係を尊重して、伴走する気持ちを忘れずに、仕事に向き合って、沢山学ばせて頂いています。
ーー子育ての中でお花が活躍した場面は過去にありましたでしょうか?
二人の子供がいて、二人ともお花や自然が大好きです。家族で植物や野菜を育てたり、カブトムシやメダカも卵から育てたり…子供は何でも不思議なので、感動したり、面白がったり、雨風がふくと心配したり笑
お花に触れていると、そのままで完璧な美しさがあって、互いを比べたりしません。私も子供達には自分らしさを大切に、自己肯定感高く成長してほしい!です。
お花に触れるとほっと心が静まるので、忙しいママにお花はおススメです笑
ーーYokoさんの今後の目標を伺ってもよろしいでしょうか?
お花や、学んできた事で、女性が輝く為に役立ちたいです。
結婚や出産等、ライフステージが変わると、家事や育児などでつい自分のことが後回しになってしまう女性も多いですよね。私もそうです。でも、自分自身が学びを楽しんだり自立する事は良い事だなぁと実感しています。
最初は自分の為が、家族や仲間の為になり、大切な方々の成功が一番の喜びになります。副業も珍しく無い時代ですし、年齢や環境に関係なく挑戦する方の力になりたいです。私自身も挑戦して行きたいです。
編集後記
初めまして。Phnom Toiの井上です。先月から始まったインタビュー企画。今回はフラワーデザイナーのYokoさんにお話を伺ってきました。私も初めてのインタビューでしたが、Yokoさんのお人柄もあり、終始リラックスして臨むことができました。
さて、記事の内容はいかがでしたか。プロフェッショナルなお話から人生のマインドなど、皆さんの身に染みる記事になっていれば嬉しいです。
Yokoさん、取材のご協力誠にありがとうございました。
Profile 井上恵輔 Keisuke Inoue
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インタビュー企画
Vol.1 里山とまちを繋ぎたい。めぐる自然の中でわたしの役割を見つめ続けた10年間。|Phnom Toi 誕生ヒストリー
Vol.2 好きを仕事に。あなたに寄り添うお花のスペシャリスト|フラワーデザイナー Yokoさんインタビュー
Vol.3 Coming soon・・・