「人、自然、未来にやさしさを」 ヒノキローズBOXができるまで

今回は、Phnom Toiのアイテムの中でも大人気商品のひとつであるヒノキローズBOXができるまでのストーリーをお届けします。

 

ヒノキのかんな屑(くず)でできたバラを囲むように、木箱いっぱいに敷き詰められた色とりどりのプリザーブドフラワー。お手入れいらずで長く楽しめることに加えて、エッセンシャルオイルを数滴たらせばお好みの香りが広がります。代表・吉成が企画をして、仲間を集めながら共に作り上げた思い入れの深いアイテムです。

ヒノキローズBOX-MEBUKI-


オンラインショップには、大きなサイズのフラワーボックスである「ヒノキローズBOX」、小さなサイズの「フラワーディフューザー」に加えて、ブーケや季節限定のリースなど、ヒノキローズを使ったアイテムが並んでいます。ご購入にあたって必要な情報がわかりやすくまとめられていますので、是非のぞいてみてくださいね。

ヒノキローズBOX,フラワーディフューザーシリーズ


ここからは、商品に込めた想いや、開発までの道のりを詳しくご紹介します。


“かんな屑”を活かすアイデアを探って


かんな屑というのは木を加工する工程で出てくる薄い木のくずです。木とは思えない軽さとヒノキのとふわっと広がる香りが特徴です。

実はこのかんな屑、産業廃棄物として捨てられてしまうものなのです。はじめてこのかんな屑を見た時、なんて美しいんだろう・・・と感じた吉成。
かんな屑を活用したいという思いから、プノントイではオープン当初から商品を発送するときの緩衝材として使ってきました。

かんな屑の活用を探る吉成

 

2021年の秋に、ウエディングドレスサロンを営む真知子さんと、里山×ウェディング企画の話が持ち上がりました。

花嫁さんに素敵なインポートドレスを着てもらい、里山の中で新郎新婦さん二人だけの特別なウェディングフォトを撮るというという企画です。サポートするのは、里山を守り活かす地域の方々、プロカメラマンさん、ヘアメイクさん、フラワーデザイナーさん。特別な企画なので、新たな商品開発をすることになりました。


里山ウェディング企画第一弾in大阪茨木

 

緩衝材以外にも、かんな屑を活かせるアイデアがあるのではないか…とリサーチを開始。

かんな屑を手織りすることで、バラを作れることがわかりました。真知子さんと一緒に夜な夜な手を動かしながら、試行錯誤。いくつも作るうちに段々と綺麗な仕上がりになっていきました。

 初めて手作りした時のバラ


これは、花嫁さんを引き立たせる素敵なブーケができるのでは!とワクワクした瞬間でした。

さらに里山ウェディング企画の副賞として、結婚式のウェエルカムスペースや新居の玄関に飾ってもらえたらと、ヒノキローズやプリザーブドフラワーを木箱に詰めてプレゼントすることに。

これがヒノキローズBOXのはじまりです。

結婚式のウェルカムスペースに飾られている様子

 

ヒノキローズをたずさえて、仲間探しへ

ヒノキローズBOXのアイデアはあっても、それを形にし、生産を安定させるためには人の手が必要です。

そこで、豊中の福祉事業所である就労継続支援B型事業所たんぽぽさんを訪ねました。

就労継続支援B型事業所たんぽぽさん
(引用:就労継続支援B型事業所たんぽぽHP)


たんぽぽさんには、知的・精神などさまざまな障がいをもつ若者が通い、お菓子作りやDM封入、フラワーアレンジメントなどの作業を行っています。20名ほどの利用者さんが集う明るくあたたかな居場所です。


たんぽぽさんにヒノキローズBOX制作を委託することになったきっかけは、代表の友松さんが、引きこもりを含む就労機会に恵まれない若者に寄り添い、社会参加をサポートしたいという想いに共感したからです。そして、偶然にもプノントイと同じ時期に事業所を立ち上げた同世代の女性ということもあり、共にチャレンジしていきたいとう気持ちが湧き上がりました。

利用者さんへのヒノキローズ作り講習会の様子


また、会社員時代に福祉や教育の分野に関っていた経歴がある吉成。障がいを持った方やそのご家族が抱える問題や願いをヒアリングする中で、マイノリティの方たちや生きづらさを抱えた方たちが活躍できる社会にしていきたいという想いが、創業前からありました。
はじめのうちは、自転車で週に2〜3回たんぽぽさんへ通い、一緒に作ってみるところから試作づくりが始まりました。

初期の試作品 木箱も1から組み立て


利用者さんの才能の芽吹き

利用者さんの中で、フラワーアレンジメントが得意なAちゃんという10代の女の子がいました。事業所に通いたての頃は、人と接するのが苦手で、机の下に隠れてしまうこともあったそうです。

ヒノキローズBOXの試作づくりの段階では、さまざまな工程の度重なる変更に
「プノントイさんのお仕事、もういやだ!」
と混乱させてしまったことも・・・。
コミュニケーションを重ね、たんぽぽさんで形になったアイテムがお客さまのもとへ実際に届いていくことが自信になり、徐々にものづくりに意欲的に取り組んでくれるようになりました。

ヒノキローズBOXの制作風景


ヒノキローズBOXの制作を通して、才能が芽吹き、自信をつけたAちゃん。彼女はたんぽぽさんを卒業して、一般企業のアルバイトに就くことができました。一緒に手を動かしながら、彼女の次のステージへの歩みを見守れたことを、とても嬉しく思っています。


作り手に支えられ、育てられているヒノキローズシリーズの商品たち。
生産を安定させるため、次なる作り手の育成にも励んでいます。
これからも彼ら/彼女らのやりがいにつながる仕事を増やしていきたいです。


使う人にもっと喜ばれるアイテムにするために

環境や福祉などの社会的なテーマを押し出して発信をすることもできるけれど、やはり手に取るお客さまの暮らしに馴染む素敵なアイテムをお届けしたい。クオリティを追求することで、取り組みを持続可能なものにし、広げていきたい。

フラワーアレンジメントの専門知識がなかった吉成は、花材選びや配置が思うようにいかず、苦戦していました。そこで、里山ウェディング企画で協力いただいていたフラワーデザイナーのYokoさんに、デザインの監修と技術指導を依頼。

フラワーデザイナー Yoko氏


まず、どんなお客さまに喜んでもらいたいのか、どういう価値を届けたいのかということを、写真やイメージ画像、言葉を集めながら具体化していきました。

Yokoさんの指導や監修のもと、花材を選び、フラワーアレンジメントのデザインが決定。お客さまに喜んでもらえるようなクオリティを実現する制作方法が徐々に確立されていきました。

そして、ついにヒノキローズBOXが商品化することになったのです。

ヒノキローズBOX-MEBUKI-


・ ・ ・

かんな屑提供にご協力くださる大信製材さん、商品開発のパートナーである真知子さん、フラワーデザイナーのYoko さん、たんぽぽの利用者さんやスタッフのみなさん、制作にあたりアドバイスをくださったプロダクトデザイナーの蛭間さん、商品開発のきっかけとなった、里山ウェディング企画に参加してくださった新郎新婦さんやクリエイターのみなさん。

たくさんの人たちとの出会いと、人の手に支えられて、ヒノキローズBOXは形になりました。
人にも自然にもやさしいヒノキローズを未来に繋いでいくため、ぜひお手に取っていただけると嬉しいです。


編集後記

アイデアをたくさんの人との関わりの中で形にし、それを作り続けること。えりかさんの話から、私が想像していたよりもずっと大変なことだということがわかりました。彼女の情熱と行動力に感銘を受けました。 ヒノキローズがたくさんの人の手に渡り、やさしさが未来に続いていきますように。 

この記事が、ヒノキローズの魅力とえりかさんの情熱を伝える一助となることを願っています。  


 

 Profile

海老澤敦子 Atsuko Ebizawa

1988年、兵庫県出身。革作家。
小学校教諭として在職中に、JICAボランティアとしてエチオピアへ(2015~17)。教育に携わる仕事を経て、2022年よりフリーランス。エチオピアレザーを使ったアクセサリーや革小物の制作と販売をしている。

Instagram  @atsuko_today

 

 

ヒノキローズBOXシリーズ

 

 

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