商品と一緒にお届けする緩衝材のストーリー
Phnom Toiの商品をお届けする際に同封している緩衝材。
これは何だと思いますか?
実は、製材所で材木を削った時に出る、かんな屑なんです。
オンラインショッピングが当たり前になった昨今、私(代表 吉成)は小さなアイテムを購入した際に、商品以上にたくさんのプラスチック製の緩衝材が入っていることが気になっていました。
もちろん商品が良い状態でお客さまに届くことが重要なので、緩衝材を使うことは必須ですが、「Phnom Toiが商品をお届けする際に、梱包方法も含めどのような形がいいのか?」を考えてきました。
対面で直接お客さんとお会いできる機会が少ない分、オンラインで注文し、初めて商品を手に取っていただく方が多いです。そのような方にも、箱を開けた瞬間に、Phnom Toiの世界がぎゅっと詰まったような、いわばミニ店舗を体感いただけないかと思っていました。
そんな中、大阪住之江区平林にある大信製材さんがSNSでかんな屑を紹介していらっしゃる記事を拝見し、「これだ!」と思ったのです。
起業前に一度製材所を見学させていただいたことがあったのですが、あらためてご訪問しPhnom Toiの事業にご理解いただき、商品に緩衝材としてかんな屑を使用させていただけることになりました。
「製材所ってそもそもどんな所?」とあまり馴染みのない方もいると思うので、ご紹介したいと思います。
大信製材さんでは、内装材(建物の床や、壁、天井の材)の加工を主に行っています。例えば、モルダーという機械(上の写真)を使って、材の4面をきれいに削ったり、面取りをして丸みをつけたりしています。
オーダーや材の種類に応じて刃物を使い分け、材のそりや歪みを見て操作の微調整を行いながら、加工をしています。
モルダーとして加工した材に、「超仕上げ」というかんな刃で薄く表面を削る加工をすることで、表面に光沢があり滑らかな内装材を生み出しています。
大信製材さんでは、「ものを大切にする丁寧な暮らしを実践したい」「50年先も愛用できるお気に入りの"一生もの"を手に入れたい」という想いを形にする取り組みとして、「一生もの家具」作り(学習机の制作・販売)も行っています。また、台風による風倒木(ふうとうぼく)を鉛筆として加工し、有効活用する取り組みなども行なっています。
大信製材専務の出口さんが「育てた人、関わった人がわかる木材を使っていきたい」と仰っていたことが印象的でした。この言葉はPhnom Toiの商品を作っていく上でも大切な指針となっています。
Phnom Toiが、森林・里山資源の価値や魅力を高め、多くの人にその恵みを実感してもらえる商品を作り届けていく上で、木材に新たな「魂」を吹き込む存在である、製材所さんや工房さんと連携させていただくことが欠かせません。
今回のように、かんな屑の新たな価値を見つけて形にしていくことはもちろんのこと、製材所さんが目指していくことをこれからもお聞きしながら、楽しくワクワクするようなコラボレーションを実現できればと思います。
ちなみに・・・
製材所で出るかんな屑は、その時々の加工方法によって、形や厚み、模様などが異なります。どんなかんな屑が商品と一緒に入っているかは、届いてからのお楽しみです^^